診療状況について

当院の診療状況について

糖尿病を指摘されて、これから治療をしなければならない患者さんはどの病院にかかろうかを考えなければなりません。現在は病院やクリニックもホームページをもっており受診を決める際に参考にされる方がおおいと思われます。外科の場合、どういう手術を何件やっているなど実績をみることが出来ますが、内科の場合はそういう指標がありません。実際に治療した患者さんの体験談などは、これから受診する患者さんに有益な指標となりえると思われますが、すべての患者さんがおなじように治療されても結果が同じになるわけではなく、また個人情報の点からも難しいとかんがえています。

治療実績にはなりませんが、当院に通院している患者さんの1ヶ月の平均HbA1cを各ページの左上にインスリン治療者とそうでない方に分けて掲載することにしました。HbA1cの数値を見てもなかなかピンとこないと思われますが、糖尿病学会や研究会の講演を聞いていますと、大学病院の平均HbA1cは7%を下回っておらず、一般的治療目標値である6.5%未満を達成している患者さんの割合が30%程度であるようです。また内服治療をしていない患者さんは20%程度、当院では50%以上の方が内服治療をしておりません。ご参考にしていただければ幸いです。

当院の糖尿病治療(糖正会式治療

2型糖尿病の治療方針は糖正会式を採用しています。
糖正会式は昔からある治療方法ではなく私自身の20年の糖尿病診療の経験から確立した当院独自の治療方法です。最初から他院と違うやり方を目指してきたわけではありません。
1、    食事運動で糖尿病を治すことを考えできる限り薬物療法に頼らない。
2、    結果が悪くてもいきなり内服治療は行わない。
3、    薬物療法を行う場合でも低血糖にならない薬を使用する。
4、    薬物療法を行う場合でも血糖値は正常化を目指す。
5、    副作用のない薬はないので使用する際は1剤ずつ慎重に
こういう方針で治療を進めてきただけで、他の専門医でも同じように治療をしている
と思っておりましたが、当院を始めてこの10年の間に他院では同じように治療していないことがわかってきました。当院では最初の3か月に糖尿病薬を処方することはまずありません。3か月たたないうちに投薬を開始した症例はこの10年で数名です。一方で他院だと結果がわるいというだけで、最初から数種類の薬が出ていることが多々あり、一般内科の先生よりも糖尿病専門医のほうが複数の薬を同時に出している印象があります。薬を飲んでよくなることは悪い事ではありませんが、飲まないでよくなったほうがいいと考えています。当院に来れば薬でないのに他院だと3種類の薬が出る。これが現実です。
食事療法は糖尿病治療において一番重要なのですが、現在でもほとんどの専門病院でカロリー制限を意識した糖質割合の多い食事指導です。糖質制限治療が有効だとする医師が増えている状況ではありますが、多くのカロリー制限を指示している専門病院は糖質制限に反対の立場をとっています。カロリー制限と糖質制限を比較すれば糖質制限が勝りますが、当院は糖質制限治療をしているわけではありません。食事のバランス順番を守れば糖質制限食ほど糖質制限をせずとも血糖コントロールは改善します。
ということで、食事の指導も違いますし、薬を使わずに治すことを念頭に置いた治療方針や、正常化を目指すことなど大きく異なります。治療方針が違えば結果も違ってくることは当然ですが、専門医にかかれば治療は同じと多くの方が考えているようですが、かかる専門医によって、治療方針も治療内容も大きく異なります。そこで当院の治療方針、治療方式を糖正会式と名付けました。
皆さんも糖正会式治療によって糖尿病からの脱却を目指していただきたいと思います。

当院における2型糖尿病の治療方針
  従来治療 糖正会方式
  学会が提唱している指針 当院の治療方法
コントロール基準 A1c7%以下 血糖値の正常化
    GA 1,5AG A1c すべて正常化
食事療法 カロリー制限 炭水化物制限と食べる順番
カーボ:タンパク質:脂質 比 6:2:2 4:3:3
運動療法 有酸素運動 有酸素運動
薬物療法の方針 積極的に使う 食事運動療法の補助
薬物療法 おもに使う SU薬 αグルコシダーゼ阻害薬
  DPP阻害薬 ビグアナイド
  ビグアナイド グリニド
  インスリン DPPⅣ阻害薬
  ピオグリタゾン GLP1アナログ
  SGLT2阻害薬  
薬物療法 おもに使わない グリニド SU
  αグルコシダーゼ阻害薬 ピオグリタゾン
    インスリン
    SGLT2阻害薬