ご質問がある方はこちらまでメールをください。
お答えできる範囲でお返事します。多い質問に関してはQ&Aに追加させていただきます。
初診について
A1: 過去の健康診断のデータ(あるだけ持ってきてください)、他院に通院中であれば紹介状とこれまでの血液検査結果、内服薬があればその一覧表(一覧表がなければ薬そのもの)と保険証を持参してください。
A2: 検査のことは気にせず通常通り食事をし、薬があれば内服してきてください。
A3: 初診時は問診表の記入、事務手続き、病歴聴取などで30分-1時間くらいかかるとお考えください。インターネット予約の方には問診表を送らせていただいており、問診表持参の方は30分程度とお考えください。再診の場合は15分とお考えください。
予約について
A4: 予約フォームにて連絡いただくか、お電話ください。
予約する患者さんはその時間はその方だけとなります。キャンセル、変更はお早めにお知らせください。
A5: 当院の診療の中心は生活習慣改善の指導です。あまり具合が悪い状態で来院されても指導ができませんので、お近くのかかりつけ医を受診してください。内科の先生で生活習慣病の診ていない先生はいませんので、薬を飲んでいる場合は薬手帳を見せていただければ内服等に関しても指示をしてくださると思います。内服治療中の方やインスリン治療中の方で薬やインスリンの調節に不安な方は電話連絡の上、診療時間の一番最後に来院していただきます。
当日に予約がある場合はお電話いただいたうえで感染予防の観点から来院時間を調節させていただきますが、その時間枠の一番最後になるとお考えください。
検査について
A6: 結果は翌々日になります。(検査項目によっては1週間かかるものもあります)検査結果のファックスやメールでお知らせすることは個人情報保護の観点から行っておりません。
A7: 食事はふつうにとってかまいません。薬があるひとは薬の通常通り飲んできてください。採血時に食事の時間を知らせてください。
糖尿病について
A8:糖尿病はさまざまな原因で糖代謝が破たんした状態です。一度あがってしまうと2度と下がることはないと思っている糖尿病専門医もすくなくありませんので、治るなどというと本当に専門医かと疑われたりしますが、上がった血糖値はやり方次第で下がります。
ここで言う治るという意味は、食事療法と運動療法で血糖値を正常化するということです。薬はのんでいなくても食事療法と運動療法をしているのだから治っていないじゃないかと言われそうですが、ふさわしい食事をして、日々体を動かして血液検査をしても血糖値は正常であるという状態は糖尿病でしょうか?
糖尿病で治らないのはなりやすさです。なりやすいからといってなるわけではありません。なりやすくてもならない方法はありますし、一度血糖値が上がってもさがる方法もあるということです。
糖尿病がなおらないとされる理由の一つに治っているひとがいないことがあると思います。“去年、健康診断で糖尿病って言われたけど食事と運動の指導を受けて今年の検診では血糖値は正常になったよ”っていう話きいたことありませんよね?当院ではけっこうそういう方がおられますし、健康診断後の面談をしている産業医の先生を驚かせていますが、他では聞かないのが現状です。現実治っているひとがいない理由はいくつかありますが、ひとつは、治すつもりでやらなければ治らないということです。専門医の多くが治らないといいますから糖尿病と言われたとたんに患者さんはがっかりしますし、どうせ治らないんだと思うことが治療を邪魔してしまいます。また、指導をしている医師が治すやり方の指導をしていないこともあると思います。患者も医師も治すつもりでやらなければ治らないのも当然と思います。
A9: 当院ではHbA1cの迅速検査は行っておりません。 1か月治療をしてきた成果がどの程度かをすぐに知りたい気持ちはわかりますが、HbA1cは2か月の平均血糖指標であり、必ずしもその30日の成果を反映しません。そこで当院では短期の血糖指標であるグリコアルブミン、1,5AGを同時に測定しております。グリコアルブミンと1,5AGがよくなっているのにA1cが悪化、またはその逆ということがよくあります。これに関しては5回に1回くらいの割合でそういうことが起こっていることをすでに学会報告しております。 したがってHbA1cの上昇があっても実はよくなっていることや低下であっても悪化しているということがあるのです。ほとんどの医療機関で血糖指標がHbA1cだけなので その事実を知っている医師は専門医も含めて少ないのが現状です。これまで治療歴がある方なら、食事運動をがんばってきたのにA1cが上がったり、逆によくないだろうと思ってきたのに結果が良かったという経験をされているのではないでしょうか? 迅速検査を行っていない理由はもう一つあります。糖尿病治療の目標は正常な血糖値レベルを維持することです。そのためには生活習慣の改善が不可欠であり、当院では1か月の過ごし方について注目し指導をしています。つまり経過が大事であり、経過が良ければ結果はついてくると考えています。ですから結果については先月の結果について説明し前回の評価の答え合わせをしているということです。1回の結果に一喜一憂しないことで良好な血糖コントロールが実現できている一因と考えています。
A. 糖質制限さえすればカロリー制限をしなくていいというやり方はしていません。
パーフェクトな糖質制限は糖代謝を改善するのは間違いないと思いますが、外食でその遵守は困難であること、制限をしている人が糖質を摂取するとインスリン反応が鈍くなりかえって悪化してしまうこと、脂質代謝が破綻しやすいこと、制限すれば制限するほど渇望感がでてきて永続性が困難であることが当院で行っていない理由です。
一方で、糖尿病学会の推奨している糖質6割のカロリー制限食も推奨していません。
当院は食事と運動で糖代謝を正常化することを基本方針とした糖尿病治療をしておりますので、6割糖質摂取では薬なしの治療は実現できません。血糖値があがらないように糖質を摂取するやり方(糖正会式)をしています。
A. A1c10%超であると、糖尿病専門医療機関でもまず内服治療が開始されます。入院やインスリン治療を勧められることもしばしばです。
当院では血液尿の検査の結果と本人の全身状態が悪くない状態(=単純に元気かどうか)であればA1cの値だけで内服治療を開始することはありません。
結果がよくないのだから内服治療やインスリンですみやかに下げるという説明はリーズナブルに聞こえますが、あわてて下げる意味はそこまでありません。食事や運動でさげることができれば、それが本当に大事だと認識してもらえますし、薬にたよらないことから取り組み方もそれだけ高まります。また、網膜症がある場合などは急速に下げることで網膜症が悪化する危険性が増えますので、その場合は薬をだせないことになります。
結果が悪くても内服治療をしていなければ薬なしでの治療が可能になる割合は高くなりますが、内服歴が長く罹病期間が長い場合は薬を辞められる可能性は低くなります。
検査結果や飲んでいる薬の種類によっては中止して加療開始することもありますが、結果が悪い場合には内服薬の調節と食事運動指導で正常化を先に目指します。血糖値が正常化すればさらに内服薬の減量をトライしていく方針です。
A. 健診で糖尿病を指摘されてきた方は、結果によってその日に血液尿検査をするか、ブドウ糖負荷試験の予約をしていただきます。そのいずれかの結果により食事運動の指導をします。その後は月1回の受診をしてもらいます。良好な生活習慣を身に着けていただくために1年は月1回通院していただいておりますが、A1c、グリコアルブミン、1,5AGすべて正常化して安定していれば、その後は2か月おき3か月おきと間隔をあけていきます。3か月おきで1年たって悪化なければ当院の受診は終了(=卒業)としています。そのレベルになれば検診でA1cが維持できていればチェックは十分となります。心配なら半年ごと、1年毎の通院は承っております。一度糖尿と診断されても血糖値が正常化する食事と運動を身に着けていただき皆さんに卒業してもらいたいと考えています。
糖尿病に効果のある特保食品について、摂取したほうがいいかとよく聞かれます。
各社から出ていますが、デキストリン製剤が主なものです。効果はありますが限定的です。宣伝を見ていると摂取すれば大丈夫のような言い方は非常に気になります。病院で出る薬は副作用があり、サプリメントは副作用がないと考えている方が多いのですが、誤解と思います。サプリメントに頼ることを考える前に食事運動での正常化を考えていただきたいと思いますが、ご希望される方には許可しています。ただ効果を見るために診察日から1か月単位で摂取をしていただくようにしています。コスト的にはサプリをとるより病院からの薬のほうが有利です。
その他
A15: 当院は保険医療機関で保険診療をしております。したがって費用は他の医療機関と同じです。日本の医療システムでは専門医だから高くなることはありません。したがって専門医にかかるほうが得ではないかと思います。